行事

降誕会(ごうたんえ)

降誕会(ごうたんえ)とは、釈尊の生誕を奉祝記念する祭会で、仏生会(ぶっしょうえ)、灌仏会(かんぶつえ)、花祭りなどともいわれ、毎年4月8日に行われます。

 お釈迦様は、紀元前560年頃(諸説在り)、現在のインド国境に近いネパールの地、ルンビニーの花園でお生まれになりました。
 お釈迦様のお母様であるマーヤー夫人は、いよいよお産が近づいたとき、当時の習慣によって実家に帰ることになりました。 途中お疲れになった夫人は、ルンビニーの花園でひと休みすることになりました。 そこには、無憂樹の花が咲き乱れていて、あまりの美しさ、香りの良さにマーヤー夫人はその一枝を折ろうとなさいました。 その時、急に産気づき、この花園でお釈迦様はお生まれになりました。
 この時、ご誕生を祝って、空から龍王が甘露の雨を降らせたといわれています。これが甘茶をそそぐ由来です。

 それから遡ること10ヶ月前、マーヤー夫人はある夜、不思議な夢を見ます。その夢の内容は、「遥か遠い天から六本の金色の牙を持つ純白の象が降りてきて、私の右脇からお腹の中に入ったのです。本当に驚きました」というものでした。

 シャカ族の王子としてお生まれになったお釈迦様は、「ゴータマ・シッダールタ」と名づけられました。一般的に「お釈迦様」や「釈尊」と呼ばれますが、これは「シャカ族の尊い方」という意味を表す尊称です。
 伝説では、お生まれになってすぐに七歩進み、右手で天を、左手で地を指差し「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と宣言されたといわれています。

ゴータマ・シッダールタ

 
 この言葉は「人は誰もが、誰にもかわることができない、かけがえのない命を生きている」ということです。 決して、自分だけが誰よりも偉い!というような意味ではありません。
 
 人類が誕生して以来、数え切れないほどの人びとが生き、また現在、数十億の人びとが共に存在しているなかで、誰一人として「わたし」と同じように生き、悩み、考え、行動する人はいないのです。誰もが尊いのです。


 洞泉寺では、毎年4月8日、午後3時より5時頃まで、本堂前にルンビニー園の誕生の様子を表した「花御堂(はなみどう)」を出しております。 「花御堂(はなみどう)」中央には天地を指差した誕生のお姿を安置し、甘露の雨を模した甘茶をかけ、お参りいたします。 ご自由にご参拝いただき、お参りの後甘茶を召し上がってお帰り下さい。

花御堂 甘茶

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